2022/11/14 Updated by

Mac arm64

Apache httpd

[Up]

インストール状況の確認

最近の macOS では、Apache httpd が標準インストールされている。
apache httpd がインストールされていることを確認する。

「ターミナル」上で青字部分を入力する。('%' はプロンプトを表している)

% which httpd      ← httdのパス表示
/usr/sbin/httpd
% which apachectl       ← apachectlのパス表示
/usr/sbin/apachectl
% /usr/sbin/httpd -version       ← httpdのバージョン表示
Server version: Apache/2.4.54 (Unix)
Server built:   Sep 30 2022 02:51:01

httpdの設定ファイルを調べてコンテンツを格納する場所を確認する。

「ターミナル」上で青字部分を入力する

% ls -l /etc/apache2 
total 88
drwxr-xr-x  14 root  wheel    448 10 18 21:36 extra
-rw-r--r--   1 root  wheel  21648 10 18 21:36 httpd.conf
-rw-r--r--   1 root  wheel  13064 10 18 21:36 magic
-rw-r--r--   1 root  wheel  61118 10 18 21:36 mime.types
drwxr-xr-x   4 root  wheel    128 10 18 21:36 original
drwxr-xr-x   4 root  wheel    128 10 18 21:36 other
drwxr-xr-x   2 root  wheel     64 10 18 21:36 users
% grep DocumentRoot /etc/apache2/httpd.conf 
# DocumentRoot: The directory out of which you will serve your
DocumentRoot "/Library/WebServer/Documents"
    # access content that does not live under the DocumentRoot.

httpd を起動・停止する

起動する

「ターミナル」上で青字部分を入力する(起動する)

% sudo /usr/sbin/apachectl start      ← httpd を管理者権限で起動する
Password:     ← 自分のパスワードを入力する(エコーバックされない)

ブラウザで http://localhost/ にアクセスする。文書フォルダに index.html がない場合は、"It works!" とだけ表示される。

停止する。

「ターミナル」上で青字部分を入力する(停止する)

% sudo /usr/sbin/apachectl stop      ← httd を管理者権限で停止する
Password:     ← 自分のパスワードを入力する(エコーバックされない)

設定を変更する

Apache httpd の設定ファイルは /etc/apache2/ にある。

「ターミナル」上で青字部分を入力する(設定ファイルを確認する)

% ls -l /etc/apache2 
total 88
drwxr-xr-x  14 root  wheel    448 12  2 20:37 extra
-rw-r--r--   1 root  wheel  21648 12  2 20:37 httpd.conf
-rw-r--r--   1 root  wheel  13064 12  2 20:37 magic
-rw-r--r--   1 root  wheel  61118 12  2 20:37 mime.types
drwxr-xr-x   4 root  wheel    128 12  2 20:37 original
drwxr-xr-x   4 root  wheel    128 12  2 20:37 other
drwxr-xr-x   2 root  wheel     64 12  2 20:37 users

ちなみに、/etc/apache2 と /private/etc/apache2 は同一のディレクトリ(hard link)である。 inode番号が同じであることからわかる。

「ターミナル」上で青字部分を入力する(ディレクトリのinode番号を確認する)

% ls -ldi /etc/apache2 /private/etc/apache2  
36145961 drwxr-xr-x  9 root  wheel  288  2 25 13:25 /etc/apache2        ← 36145961がinode番号
36145961 drwxr-xr-x  9 root  wheel  288  2 25 13:25 /private/etc/apache2

/etc/apache2/httpd.conf を編集する。

httpd.conf を編集するには root 権限が必要である。一旦ファイルを手元にコピーして、慣れたエディタで変更したあと、root権限で上書きコピーするのが安全でしょう。

「ターミナル」上で青字部分を入力する(httpd.confの編集)

% cp /etc/apache2/httpd.conf .  ← 手元にコピーする

%  ...   ← 慣れたエディタで手元の httpd.conf を編集する

%  sudo cp httpd.conf /etc/apache2/   ← root権限で上書きコピーする

以下の2行を変更する。コメントアウトをはずすことで「ユーザディレクトリが有効化」される。

httpd.conf の変更点 (diff -c の出力)

*** /etc/apache2/original/httpd.conf	Fri Dec  2 20:37:28 2022
--- /etc/apache2/httpd.conf	Sat Feb 25 13:25:15 2023
***************
*** 183,185 ****
  #LoadModule speling_module libexec/apache2/mod_speling.so
! #LoadModule userdir_module libexec/apache2/mod_userdir.so
  LoadModule alias_module libexec/apache2/mod_alias.so
--- 183,185 ----
  #LoadModule speling_module libexec/apache2/mod_speling.so
! LoadModule userdir_module libexec/apache2/mod_userdir.so
  LoadModule alias_module libexec/apache2/mod_alias.so
***************
*** 520,522 ****
  # User home directories
! #Include /private/etc/apache2/extra/httpd-userdir.conf
  
--- 520,522 ----
  # User home directories
! Include /private/etc/apache2/extra/httpd-userdir.conf

httpd.conf は /etc/apache2/original/httpd.conf にオリジナルがあるので、いつでも初期状態に戻すことができる。(sudo を使って root 権限で上書きコピーすればよい。)

/etc/apache2/extra/httpd-userdir.conf を編集する。

httpd-userdir.conf を編集するには root 権限が必要である。一旦ファイルを手元にコピーして、慣れたエディタで変更したあと、root権限で上書きコピーするのが安全でしょう。

「ターミナル」上で青字部分を入力する(httpd-userdir.confを変更)

% cp /etc/apache2/extra/httpd-userdir.conf .  ← 手元にコピーする

%  ...   ← 慣れたエディタで手元の httpd-userdir.conf を編集する

%  sudo cp httpd-userdir.conf /etc/apache2/extra/   ← root権限で上書きコピーする

以下の1行を変更する。

httpd-userdir.conf の変更点 (diff -c の出力)

*** ../original/extra/httpd-userdir.conf	Fri Dec  2 20:37:28 2022
--- httpd-userdir.conf	Sat Feb 25 14:14:07 2023
***************
*** 14,18 ****
  # for a site where these directories are restricted to read-only.
  #
! #Include /private/etc/apache2/users/*.conf
  <IfModule bonjour_module>
         RegisterUserSite customized-users
--- 14,18 ----
  # for a site where these directories are restricted to read-only.
  #
! Include /private/etc/apache2/users/*.conf
  <IfModule bonjour_module>
         RegisterUserSite customized-users

httpd-userdir.conf は /etc/apache2/original/extra/httpd-userdir.conf にオリジナルがあるので、いつでも初期状態に戻すことができる。(sudo を使って root 権限で上書きコピーすればよい。)

/etc/apache2/users/{自分のユーザ名}.conf を作成する。

/etc/apache2/users/ にファイルを作成するには root 権限が必要である。慣れたエディタを利用して手元で作成したあと、root権限で上書きコピーするのが安全でしょう。

「ターミナル」上で青字部分を入力する(nitta.confの作成)

%  ...   ← 慣れたエディタで手元で nitta.conf を作成する

%  sudo cp nitta.conf /etc/apache2/users/   ← root権限でコピーする

{自分のユーザ名}.conf を作成する。以下は、ユーザ名が 'nitta' の場合である。

nitta.confの内容

<Directory "/Users/nitta/Sites">
  Options Indexes FollowSymLinks Multiviews
  AllowOverride all
  Require all granted
</Directory>

httpd を再起動する。

「ターミナル」上で青字部分を入力する(再起動)

% sudo /usr/sbin/apachectl restart 
Password:     ← 自分のパスワードを入力する(エコーバックされない)

公開するファイルを置く

公開するファイルは ~/Sites/ におく。 URL は http://localhost/~nitta/ となる。

例として「コンピュータグラフィックス」(第4ターム火曜 2限) の授業で使うhtmlファイル webgl+html5.zip を公開する場合を考える。
個人用の公開のフォルダ ~/Sites を作成して、パーミッションを変更する。

'~' (tilde) はシェルにおいてホームディレクトリを表す。macOS だと '/Users/nitta' (nitta の部分は各ユーザのアカウント名)になる。

「ターミナル」上で青字部分を入力する

% mkdir -p ~/Sites    ← 公開用フォルダを作成する
% chmod 755 ~    ← パーミッションを公開用に変更する
% chmod 755 ~/Sites     ← パーミッションを公開用に変更する

zipファイルを ~/Downloads/ フォルダにダウンロードする。学外ネットワークからダウンロードする場合は、 GoogleDrive のpasswd.txtに記載されている[Web用]ユーザ名とパスワードを入力する必要がある。
zipファイルを ~/Sites/webgl+html5/ に展開する。一旦、別の場所に展開した後で移動し、名前を変更してもよい。

「ターミナル」上で青字部分を入力する

% ls -ld ~/Sites/webgl+html5/     ← パーミッションを確認する
drwxr-xr-x@ 16 nitta  staff  512 Nov 14 16:02 /Users/nitta/Sites/webgl+html5/

ブラウザで http://localhost/~nitta/webgl+html5/ にアクセスする。

公開するファイルを置く(2)

公開するファイルは ~/Sites/ におく。 URL は http://localhost/~nitta/ となる。

例として「コンピュータグラフィックス b」(第1ターム水曜 1限) の授業で使うhtmlファイル learning-threejs-master.zip を公開する場合を考える。
個人用の公開のフォルダ ~/Sites を作成して、パーミッションを変更する。

'~' (tilde) はシェルにおいてホームディレクトリを表す。macOS だと '/Users/nitta' (nitta の部分は各ユーザのアカウント名)になる。

「ターミナル」上で青字部分を入力する

% mkdir -p ~/Sites    ← 公開用フォルダを作成する
% chmod 755 ~    ← パーミッションを公開用に変更する
% chmod 755 ~/Sites     ← パーミッションを公開用に変更する

zipファイルを ~/Downloads/ フォルダにダウンロードする。学外ネットワークからダウンロードする場合は、 GoogleDrive のpasswd.txtに記載されている[Web用]ユーザ名とパスワードを入力する必要がある。
zipファイルを ~/Sites/learning-threejs-master/ に展開する。一旦、別の場所に展開した後で移動し、名前を変更してもよい。

「ターミナル」上で青字部分を入力する

% ls -ld ~/Sites/learning-threejs-master/     ← パーミッションを確認する
drwxr-xr-x@ 16 nitta  staff  512 Nov 14 16:02 /Users/nitta/Sites/learning-threejs-master/

ブラウザで http://localhost/~nitta/learning-threejs-master/ にアクセスする。

公開するファイルを置く(3)

ユーザが公開するフォルダに index.html や index.php が存在しない場合は、ディレクトリの一覧が表示される。ファイル名が長くても正しく表示したい場合は ~/Sites/.htaccess に以下の記述を追加する。

~/Sites/.htaccess

Options +Indexes
IndexOptions NameWidth=* Charset=UTF-8